【2025年7月】AI評価★5(守り)の安定株を投資優先度で比較

銘柄比較

はじめに

2025年7月に投稿したAI銘柄分析記事の内、
「ディフェンシブコア銘柄で星5」と評価された銘柄について、
ポートフォリオへの組み入れ推奨度が高い順にAIにランキングを作ってもらいました。

従来の評価基準に加え、成長や計画に具体性や説得力、裏付けがあり、
事業基盤が安定しており下落リスクが限定的で、株価上昇も期待できるものを優先させています。
新規事業についてはそれが単なる多角化ではなく、明確な勝算を持つことも重視します。

尚、順位付けには個別銘柄の分析記事をメインで使用しており、
情報不足を感じた際にはウェブ検索により補足情報を取得することも許可しています。
必ずしも最新の情報を考慮したランキングとは限らない為、予めご了承ください。

AI ポートフォリオ組み入れ推奨度ランキング

1. トヨタ自動車 (7203)

  • 評価点: 世界最大級の自動車メーカーとしての盤石な事業基盤、多角的な収益構造、徹底したコスト管理による高い利益率が強みです。2027年〜2028年実用化目標の全固体電池や、MaaS(Mobility as a Service)への転換を目指すWoven Cityプロジェクトなど、自動車産業の未来を大きく変える可能性を秘めた「実現可能性が極めて高い具体的な計画」が、ディフェンシブ性の枠を超えた将来の成長ドライバーとして高く評価されます。
  • 組み入れ価値: 極めて安定した基盤と、自動車産業の未来を大きく変える可能性を秘めた、具体的かつ説得力のある成長戦略を両立しているため、最も高く評価します。

2. 日本電信電話 (NTT) (9432)

  • 評価点: 日本国内最大の通信事業グループとして、圧倒的な規模の通信インフラを基盤とし、極めて安定した事業運営と強固な財務基盤を持っています。将来を見据えた革新的な研究開発である「IOWN構想」は、超高速、大容量、低遅延、低消費電力を実現する次世代の通信・情報処理基盤を目指すものであり、データセンターやAI、スマートシティといった分野で新たな市場を創造する「限定的かつ特別な要素」となり得ます。具体的な研究成果や商用サービスの提供開始といった進捗も確認でき、明確な勝算を持つ計画です。
  • 組み入れ価値: 社会インフラとしての盤石な安定性に加え、IOWN構想という革新的かつ具体的な成長戦略を持ち、通信産業の未来を牽引する高い成長潜在力を秘めている点を高く評価し、上位に位置づけます。

3. ユー・エス・エス (4732)

  • 評価点: 中古車オートオークション事業は営業利益率48.0%と非常に高い収益性を誇り、強固な財務状況を持つ安定したビジネスモデルです。2025年度からの3年間で総還元性向100%以上、連結配当性向60%以上を目指す株主還元方針の強化と、市場シェア50%達成に向けた大規模な成長投資計画が、「限定的かつ特別な要素」として具体的な株価上昇期待と成長の裏付けとなります。
  • 組み入れ価値: 非常に高い収益性と安定した事業基盤に加え、具体的で確実性の高い株主還元と既存事業の成長戦略を兼ね備えている点を評価します。

4. JT (2914)

  • 評価点: 国内たばこ市場における圧倒的優位性とグローバル展開により、強固な事業基盤と安定した収益性を確立しています。たばこ市場の構造的縮小という課題に対し、加熱式たばこ(RRP)への大規模投資と2026年末までに売上収益約2.5倍増という具体的な目標を掲げており、これは市場の変化に対応した「明確な勝算」を持つ成長戦略として評価できます。直近で過去最高益を更新し、高配当(4.60%)も維持しているため、安定性と成長期待を両立しています。
  • 組み入れ価値: ディフェンシブ性の高さと高配当に加え、市場の変化に対応する具体的な成長戦略とその実績が明確であるため、ポートフォリオへの組み入れ価値が高いと判断します。

5. 味の素 (2802)

  • 評価点: 食品事業で安定した事業運営を行い、ディフェンシブコアとしての側面を持ちます。高成長が見込まれる「アミノサイエンス事業」が明確な成長ドライバーであり、大規模設備投資計画や一部製品の値上げ、さらに「スマートヘルス」関連製品・サービスの展開など、具体的な成長戦略と勝算が見られます。
  • 組み入れ価値: 伝統的な安定事業に加え、高い成長性を持つ新規事業が具体的に推進されており、長期的な成長が期待できます。

6. ダイワボウホールディングス (3107)

  • 評価点: ITインフラ流通事業を主軸とし、国内最大級の独立系ディストリビューターとして強固な販売パートナー網と多様な製品ラインナップが強みです。DX推進を支援する高付加価値サービス(クラウド、セキュリティ、AI関連商材)に注力し、AI関連専門組織の新設でAIビジネスを本格的な成長戦略の柱としている点が評価できます。
  • 組み入れ価値: 安定したITインフラ基盤に加え、DXやAIといった成長分野への具体的な戦略を持ち、今後の収益拡大が期待できます。

7. 中国塗料 (4617)

  • 評価点: 船舶用塗料で国内トップ、世界第2位の地位を確立し、グローバルに展開する安定した事業基盤を持ちます。環境配慮型船底塗料「Seajet」シリーズの拡販や新技術開発、DX推進が成長戦略として挙げられ、国際海事機関(IMO)の環境規制強化は具体的な外部要因として追い風となります。
  • 組み入れ価値: 既存事業の強固な基盤に加え、環境規制強化という追い風の中で、環境対応型製品の展開や新技術開発による成長が期待できます。

8. アステラス製薬 (4503)

  • 評価点: がん領域と泌尿器領域に強みを持つグローバル製薬企業で、直近決算も大幅な増収増益を達成し、14期連続増配の実績もあります。強力なパイプラインと次世代技術(抗体薬物複合体(ADC)、遺伝子治療、再生医療)への投資は明確な成長戦略です。
  • 組み入れ価値: 高い研究開発力とグローバルな販売網による安定性と成長性を期待できますが、医薬品開発の不確実性や主力製品の特許満了リスクも考慮する必要があります。

9. インフロニア・ホールディングス (5076)

  • 評価点: 総合インフラサービスという安定した事業基盤を持ち、「脱請負」戦略で安定的な収益と高利益率を両立しようとしています。再生可能エネルギーやコンセッション事業への拡大、日本風力開発のグループ参入、三井住友建設への公開買付け(TOB)開始など、多様な成長戦略を持ちます。
  • 組み入れ価値: 安定したインフラ事業に加え、新規領域への積極的な投資は見られますが、個々の新規事業の「明確な勝算」や実現までの確実性については、他の上位銘柄に比べてやや不透明な部分があります。

10. INPEX (1605)

  • 評価点: 石油・天然ガス開発が市況に左右されるものの、大規模な事業基盤と豊富な埋蔵量で安定性を図っています。「INPEX Vision 2035」でネットゼロを目指し、新規事業(CCS、水素、再生可能エネルギー)への移行を進めています。
  • 組み入れ価値: エネルギー転換という大きなテーマに対応しようとしていますが、新規事業には不確実性や投資回収期間の長期化リスクが指摘されており、成長の具体性や勝算の裏付けが他の上位銘柄に比べてやや弱い可能性があります。

11. スズキ (7269)

  • 評価点: インド市場での圧倒的な地位と軽自動車での国内強固な地位が最大の競争優位性であり、二輪・マリン事業で収益源も多角化しています。累進配当導入による株主還元強化も評価できます。
  • 組み入れ価値: 安定した事業基盤とインド市場での成長期待はありますが、全体的な成長戦略としての「具体的な計画」や「特別な要素」という点では、他の自動車メーカー(トヨタ)や上位銘柄に比べて特筆すべき点が少ないです。

管理人考察

まず、トヨタとスズキで明暗がわかれた点が気になりました。
この比較で外部要因(関税の影響)があまり考慮されていないというのはありますが、
トヨタの成長戦略は自動車産業の未来を大きく変える可能性を秘めたもので、
スズキはそのような特筆すべき点は少ないと言われたら納得感はあります。

個人的にはパテントクリフを嫌気して評価がしにくかったアステラス製薬が8位で、
インフロニアやINPEXは確実性や裏付けが相対的に弱いと評価されている点も興味深いです。
また、7位の中国塗料から上は明確なリスク要因への言及がなくなる為、
7位と8位以降の間には少し溝があるとも考えられるかもしれません。

身も蓋もないことを言うと、各銘柄間で更に詳細に比較して優劣をつけなくても、
何も考えずにトヨタやNTTに投資しても良さそうな気はします。
この両社を軸にしつつ、テーマ性や外部要因なども踏まえて他の上位銘柄に分散投資し、
ポートフォリオを構築していくことも有効だと考えられます。

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