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企業紹介
株式会社クシム(2345)の主要な事業内容は、ブロックチェーン技術を活用したサービスを中心に展開しています。
具体的には、以下の3つの事業セグメントがあります。
- ブロックチェーンサービス事業: ブロックチェーン技術の研究開発、システム受託開発、暗号資産交換所「Zaif」の運営、NFT・SBT関連サービス、IEO(Initial Exchange Offering)支援など。
- システムエンジニアリング事業: IT分野におけるシステム開発、技術者派遣(SESサービス)、セキュリティコンサルティングなど。
- インキュベーション事業: 投融資、経営コンサルティング、子会社への経営指導など。
クシムは、従来のEラーニング事業からブロックチェーン関連事業へと事業領域を転換し、成長分野への経営資源の投下を加速しています。
AI銘柄分析レポート
はじめに
本レポートでは、証券コード2345のクシムについて、多角的な視点から分析した結果をまとめました。企業の事業内容、財務状況、成長性、リスク要因などを評価し、投資判断の一助となる情報を提供します。
収益性の評価
クシムの収益性は、現時点では非常に厳しい状況にあります。直近の営業利益率は-70.3%と大幅な赤字を計上しており、事業活動から継続的に利益を生み出す体制には至っていません。売上総利益は638百万円とされていますが、多額の費用が発生しているため、最終的な利益にはつながっていません。
成長性の評価
過去5年間の業績推移を見ると、売上高は大きく変動しており、特に2023年10月期には大幅な減少が見られました。利益面ではほとんどの期間で赤字が継続しており、特に直近の2023年10月期と2024年10月期は大規模な損失を計上しています。これは、企業の成長の持続可能性に大きな懸念を抱かせます。現在の事業ドメイン変革が、安定した売上高と利益成長に結びついているとは言えない状況です。
決算期 | 売上高 (百万円) | 営業利益 (百万円) | 純利益 (百万円) |
2021年10月期 | 1,621 | -134 | -362 |
2022年10月期 | 1,616 | 199 | 619 |
2023年10月期 | 40 | -1,265 | -2,742 |
2024年10月期 | 1,613 | -1,133 | -1,960 |
財務健全性の評価
クシムの財務状況は脆弱であると評価できます。自己資本比率は1.6%と極めて低い水準にあり、負債への依存度が高いことを示しています。流動比率は2022年9月時点のデータで771.7%と高いものの、このデータが直近の状況を正確に反映しているかについては注意が必要です。継続的な赤字と低い自己資本比率は、財務の安定性に大きな課題を抱えていることを示唆しています。
割安性・株価水準の評価
現在の株価は220.0円(2025年6月26日時点)です。PERは赤字のため算出されていません。PSR(株価売上高倍率)は2.37倍、PBR(株価純資産倍率)は2.74倍となっています。継続的な赤字と極めて低い自己資本比率を考慮すると、現在の株価水準は妥当とは言い難く、高いリスクを内包していると評価できます。
事業リスクと対応策
クシムが直面する主要な事業リスクは以下の通りです。
- 事業収益性の低迷リスク: 継続的な赤字は、事業が安定的に利益を生み出せていないことを示しており、早期の改善が求められます。
- 資金繰りリスク: 継続的な赤字と低い自己資本比率により、資金繰りが悪化し、事業継続に影響を及ぼす可能性があります。
- 法規制・制度変更リスク: 暗号資産関連事業は法規制や制度変更の影響を受けやすく、予期せぬ変更が事業運営に大きな影響を与える可能性があります。
企業は2021年に「リスクマネジメント統括委員会」を新設し、組織全体でのリスク対応を強化しているとされています。また、個人情報保護や震災対策にも取り組んでいます。しかし、これらの対応策が現在の深刻な財務状況を改善し、事業リスクを軽減できるかは不透明です。
競争優位性の評価
クシムの明確で持続的な競争優位性(Moat)に関する具体的な情報は確認できませんでした。ブロックチェーンやWeb3といった先端技術分野に特化している点は事業特性としてありますが、それが強固な顧客基盤やネットワーク効果といった具体的な競争源泉として機能し、売上や利益に貢献しているか、また市場変化や競合に対して優位性を維持・強化できる再現性や防御策があるかについては、現時点では判断できる情報が不足しています。
最近の動向
直近1年間で、クシムは以下のニュースリリースを発表しています。
- Zaifのビットコインステーキングサービス開始(2024年12月25日): 暗号資産交換所Zaifのサービス強化と収益源の多様化に繋がる可能性があります。
- チューリンガムとカイカコイン(CICC)のトークノミクス設計に関するパートナーシップ締結(2024年4月15日): 子会社チューリンガムがGameFi分野でのブロックチェーン技術活用を目指すもので、Web3領域における事業拡大の意欲が見られます。
- 「WebX」タイトルスポンサー出展(2024年5月16日): Web3分野における企業の存在感を高める狙いがあると考えられます。
総合評価と投資判断
クシムは、ブロックチェーン技術と暗号資産関連事業を中核とする企業であり、事業ドメインの変革を進めている段階にあります。しかし、これまでの分析結果を踏まえると、現在の収益性の脆弱性、継続的な赤字、および成長戦略の不確実性を考慮すると、ポートフォリオへの組み入れを検討する価値があるとは言えません。
「キャピタルゲイン狙い」の投資スタイルが重視する高成長性、具体的なビジョン、計画の確実性、および成長期待の株価への過小評価といった基準には合致しません。また、「ディフェンシブコア」の投資スタイルが求める安定した財務、高配当、ディフェンシブ性も満たしていません。現在の財務状況では、安定的な資産増加に貢献する可能性は低いと判断せざるを得ません。
AI評価(結論)
キャピタルゲイン狙い銘柄評価:★☆☆☆☆
管理人考察
AI分析の補足しておきたいポイント
経営計画の具体的な進捗と実行体制の評価について、
AI分析では考慮できていません。
新経営陣の体制の評価や旧経営陣との争いによる影響、事業空洞化への対応策、
上場維持に向けた計画や実行力の精査など、更に多角的な分析が必要です。
総合評価
管理人注目度:★☆☆☆☆(個人的には投資対象外だが、動向はたまに確認したい)
今回は問題のある企業をきちんと問題があると評価できているか、
確認の意味を込めてAIに分析をしてもらいました。
AIは新旧経営陣の争いに関して言及していませんが、それでも苦しい評価となっています。
2025年4月に臨時総会で新社長が誕生しましたが、
前経営陣が総会決議なしで主要子会社を譲渡している状態からの立て直しとなり、
譲渡の無効を争うにも裁判の長期化が懸念され、会社の将来は不透明と言えます。
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